下記に批評した嶽花氏のサイト上で、「辛口なサイト批評で有名だった」と言う記述があったので、少し触れておきたい。


以前のサイトでは募集をし、応募サイトを批評するのではなく、アンテナに登録していたサイトを吾の気分でピックアップし、批評と言うよりは感想を述べていた。
記憶を頼りに上げていけば、

(あいうえお順)
と言うところだろうか。
他にもあったように思えるが、半年以上前の出来事で、更にはログの保存もしていない事から正確に言う事が出来ない。


以前からあった事だが、辛口や毒舌を悪口雑言と勘違いしている人間が多い。
辛口と言うのは表現的な鋭さを押し隠す事のない言葉で、毒舌は言われた当人がどう思うかを問わずに真実を言い切る事だ。
その言葉を発した本人の主観だけでなく、出来るだけ客観論としての忠言や諫言を指す言葉だと言う事を理解して貰いたい。
少なくとも、それを言う人間がその対象である人間に悪意を持ってのものではない。
真実は時として辛く、悲しい事がある。
それをあえて歯に衣着せぬように言う事で、言われた人間が自己の改善を行えるようにする、その切っ掛けであると考えるべきではないだろうか。


陰口は無意味なものだ。
言った当人の自己満足に過ぎない。
悪口はその対象者が聞けば、自己の改善の機会になる。
その機会を生かすか否かは当人の度量の問題になる。
毒舌は当人に聞かせなければただの陰口に過ぎない。
陰口しか言えない人間はただの下衆であると知るが良かろう。

嶽花征樹氏
返答が遅れて申し訳ない。
デザインに関してと言う事だが、ユーザビリティやサイトそれ自体の統一感に関しても問題という問題はないと思う。
強いて気になる点を上げさせて貰うのなら、ユーザビリティとデザインでそれぞれ一つずつ。


まずはユーザビリティから、おそらく吾の慣れの問題もあるが、日記テキストのカテゴリをクリックしたとき、はてなではメニューではなく即座にテキストが表示される。それを踏まえた上で、通常表示されている日記では即座にテキストが表示され、メニューから選んだ場合は日付を選ばせる等、クリックの数を出来るだけ少なくする工夫が出来れば良いのではないだろうか。


デザインに関しては、上下と左が黒で縁取られているのに右側だけが放置されているのが気になると言うところだろうか。
敢えてする事でもないのだが、絵画的な見方をした場合、無駄な隙間や統一感の欠如は視線の固定を阻害する。
囲まれた空間を作っているのなら、四方を囲むのが良いかと思う。

嶽花征樹氏
お手数をかけて申し訳ない。
辛口に対する認識が間違っているのではないか、と言う記述は、嶽花氏ではなく、他の辛口や毒舌をタイトルなどに持ってきているサイトの事だった。
嶽花氏の認識と吾の辛口と言う言葉に対する認識に差異はないと思われる。
誤解を招くような記述をして申し訳なかった。

嶽花征樹氏
批評に意味があったようで何よりだ。
欠点の指摘と言う事だが、細かな部分では様々な欠点が幾つかあるのは間違いない。
例えば文章の中で自分のテンションが上がり過ぎた為に、読者を放置するような文章を書く等々である。だが、それをあえて言ってしまうのは野暮と言うものだ。
テンションが上がり過ぎた文章に関して言えば、アルコールが入った等の理由で精神的に突き抜けてしまった知人を心の中で見送ってしまうような、寂寥感と面白さが混在するような感想をもたされる。
結論として笑わされた時点、面白いと思った時点で負けだろう。


また、欠点として指摘し、かつそれの意味があるものと言えば文体やデザイン等だが、文体に関しては読みやすさ重視されており、登場する人物に関しても少ない分量ながら解説が逐一行われている。
最小限の人物像が提示されている事から、読者が文章を読む事を止めてしまうと言う事態も少ないだろう。
デザインに関してはこのようなサイトを運営している以上、他者に何かを言える立場ではあるまい。


批評の応募に感謝する。
これからも、嶽花氏自身が面白いと思える文章を楽しみにしている。

→C↓C←C↑C
http://takehana.smile.tc/cccc/
嶽花征樹氏


古参と言うに不可分のないサイトだろう。
ログがない為に追う事が出来ないが、少なくとも1990年代に開設されたと思われる。


吾が初めて氏の文章に出会ったのは、馬鹿(http://www007.upp.so-net.ne.jp/zantetu/zantetu.htm)の言及をしているサイトがリンクしていた、馬鹿が過去にしでかした折の、打った銘に見合う部分すらない文章に突っ込みを入れると言うものだった。
尤もな事を言っていると思い、その文章の最後まで読み、その後ページの下部にあるリンクからテキストへ移動した。
そこにあった文章群は、吾が珍しく声を上げて笑ってしまった程の面白さだった。
それらの文章は現在のサイトにも多少残っているので、まだ読んだ事のない人間は読んでみる事をお薦めする。
ただ、楽しむ為の素養として、レトロな格闘ゲームなどの知識がない場合は本来の面白さは味わえない可能性もある事を同時に記しておく。


テキストサイトと呼ばれるサイト群で大まかな区分を行うと、発想から文章を組み上げていくタイプと、行動を元にして文章を組み上げていくタイプの二種類に分けられると思う。
氏は明らかに後者なのだが、その行動の中身、発想に対して行ってしまった出来事があまりに突飛過ぎる事が多い。
TEXTの『19歳・夏の思い出』に代表されるような行動の数々は、若気の至りと言うにも至り過ぎと言う感想を吾に抱かせるようなものだった。
更に三十路を越えた現在の年齢でも、その行動や言動には何処か違和感を覚えるような部分があり、その文章には飽きる事がない。


類は友を呼ぶと言う事なのか、朱に交われば赤くなると言う事なのかはわからないが、氏の周囲の人間達に関しても、強烈と言えるだけのキャラクター性が存在する。
氏の妻や、氏の旧友、氏のゲーム仲間等、枚挙に暇がない。
氏を含めた氏の周囲の人間の強すぎる個性が、先天的なものか後天的なものかは無論のこと吾には判断が出来ない。しかしそれがいずれであっても、見ていて楽しめるという事実は動かしようもない。


一般とそうでないものを分ける区切りが何処にあるか、それは個々人各々が判別するものであろうが、吾にとって氏は一般ではありえなかった。
異常と評するのは失礼に当たるだろうが、一般の基準というものを吾個人とした場合、我の思いもつかない発想を実行してしまう氏は、吾には少なくとも一般的な人物と言う事は出来ない。
それは氏と似ている人間、似ているサイトを他に見た事がないと言う事実が、吾にとっては証明になる。


自らの宣言を翻し、批評までに時間がかかってしまった事をここにお詫びする。
申し訳なかった。


*表記に不適切な表現、また意図が読めないような部分があれば、下記コメントにてその旨を記していただきたい。

連休を挟んだ事もあるが、結果として長い隙間を作ってしまった。
今回の批評に応募したサイトが二つ出た為、批評の募集枠が埋まった。
以降はコメントを付けられても批評には応じられない。
ただ、両方とも豺狼の道に登録されているサイトなので、批評が終わり次第募集を行いたいと思っている。
仕事の忙しさから時間がかかる恐れもある、応募していただいた嶽花氏、ササキ氏には申し訳ないが、今しばらくの時間を頂きたい。
特にそれほどの時間はかからない等と言ってしまった嶽花氏には、突発的な仕事の忙しさとは言え前言を翻す事になってしまって非常に申し訳ない。

HAL:咲村那由他
http://www4.kcn.ne.jp/~zemu/


非常に面白い。
吾と氏の観点の違いが、冷静な論議によってここまで面白い論争になるとは思わなかった。
簡単に言えば、吾がデジタルに零か一で判断している部分を、氏はアナログな、表現を変えれば感情を重視した考えで以て判断している。
吾が一に達しない以上は零でしかないと言うのに対し、氏は一にはなれない零を一に近付ける努力を作者に求めている。
ただしそれは零以下を許す優しさではなく、むしろ常態での努力を求める厳しさであろう。


吾と氏の観点に優劣の差はなく、単なる差異に過ぎない。
だが吾は氏の意見を受け容れ、読者への期待を持ちながら、自身の技術の進歩を求めようと思う。
何故かと言えば、その方が面白そうだからだ。
他者からの反応を多少なりとも期待しながら書く文章は、何か新たな楽しみに満ちているように思えた。
少なくとも、氏が吾の文章に何らかの面白さを感じられるような技量を持ちたいと思う。
思考の転換の機会を作ってくれた事に対し、多大な感謝をする。


つけたし部分については了解した。
おそらく返答に繋げる形で、別の文章に対する解答があった為に混乱したのだと思う。
また、こちらこそ見ようによっては意地の悪いともとれる文章で返答した事を謝罪する。